こんこん。。。。。 FIN.......
静かに扉を叩く音に、部屋の中で伏せていた人物はゆっくりと身を起こした。ガウンを羽織ると、誰かと尋ねる事もなく、それを開く。
「お兄様。。。。。。。」
喜びの様な、悲しみの様な、憂いた少女の美声でそう呼ばれた物は、桃色の髪に小さくキスを落とすと、その侭部屋に侵入した。
「ディアーナ。。。。。」
「お兄様。。。。。」
耳元で囁かれてぴくりと躰を振るわせる。幾度行ってきた逢瀬だというのに、彼女はまだ慣れる様子はなくて。セイリオスはそんな彼女に口付けを落とすと
その深紫の瞳を見詰めた。自分と同じその色の瞳を。。。
「名前で。。。。。呼んで。」
「セ。。。。。イ。。。ル。。ぁん。。。」
名前を呼ぶ度に、罪深さと愛おしさで涙が溢れてくる。その美しい瞳から真珠のような雫を流しながら、ディアーナはセイリオスから与えられる激しい 口付けを受けていた。舌を絡めとられ、強く吸い上げられ、麻痺する様な感覚に溺れる。セイリオスは巧みにディアーナに息継ぎの余裕を与えていたが、
それでも幼い姫の限界が来るのは早かった。ディアーナが自らの足で立てなくなる程に意識を奪われ、セイリオスにぐったりと躰を預けるようになると、
彼はその柔らかな肢体をベットの上に横たえた。
「ディアーナ。。。。。後悔しているかい?」
空ろげな瞳のディアーナを見つめ、その頬に流れる涙を己の舌で拭い取りながら、セイリオスは尋ねた。。。。夜の様に穏やかながら、 どこか苦しげな声にディアーナはその背中に腕を回すと強く抱き締めて答える。
「いいえ。。。決して。。。。私が必要なのはお兄様だけですわ。お兄様さえいてくださったら何もいりませんもの。。。」
「私が欲しいのも。。。お前だけだよ。。。」
毎晩の逢瀬、交わされる罪深い儀式。普段は神韻縹渺と表され、完璧な皇太子を務めるかれが、この様な淫乱な咎をなしていると、
誰が想像するだろう。。。。考えると、酷く愚かしく思えて、笑いさえ込み上げてきた。罪悪感がない訳ではない。。。だが、
目の前で切なげに揺れる瞳、しなやかな肢体にまとわりつく桃色の髪と、何より彼女の存在その者に代えられる物は何もない。
欲しいのは。。。。お前だけだよ。。。。。
「。。。。。。あっ。。。。」
ガウンをいとも簡単に取り払い、下着の中に手を滑らせると、その感覚に敏感に反応して小さな喘ぎが漏れる。それは、酷く艶かしく、
男を貪婪にする。もっと聞きたくて、セイリオスはその侭の状態で彼女の胸の頂点に口付けた。左手でもう片方を揉みしだき、一方は
口で弄ぶ。
「ん。。。。っふ。。。あぁ。。。はんっ。。」
布越しに感じられる中途半端な刺激がもどかしく、ディアーナは堪らず身を捩らせる。湿った布越しから見て取れるほど、その肌は 蒸気していた。溺れそうな程艶かしいその姿に、セイリオスは自我を忘れそうになる。壊れる程に抱き締めて、この一瞬が止まれば良いとさえ思えた。
いっその事。。。。。止めてしまおうか。。。。
「おにい。。。さま。。。。?」
狂気の一歩手前で引き戻される。あぁ。。。。もし、今彼女が名を呼んでくれたなら。。。。彼女が付けてくれた名を口ずさんでくれたら。
何の迷いもなく時を止められたのに。。。。。何時も彼女は一寸手前で彼を引き戻すのだ。残酷なまでに無邪気なその眼差しと共に。
君の思いは、私とは違う。。。。
これほどまでに穢れた思いを君が知ったら、君は私から逃げていくのだろうか。。。。?
一瞬だけ、セイリオスの表情が苦々しく歪められる。だが、ディアーナが再び尋ね返した声は、彼の口付けによって飲み込まれてしまった。
「。。。。ん。。。っふ。。。。ぁ。。。ぃやぁ。。。」
下半身に指を滑り込ませたセイルにディアーナの羞恥が目覚める。初めてではないが、それでも彼女はいつでも些細な抵抗をするのだ。 それが更に彼の欲情を注ぐものだとは知らずに。ディアーナの唇を貪る事を一旦中断させると、セイリオスは彼女の下着をいとも簡単に剥ぎ取った。
そして、既にしっとりと濡れている中心部に指を滑り込ませる。
「あぁ。。。やぁ。。。んっ。。。。」
指が一本、二本と増え、体内をまるで生き物の様にかき回す。尤も敏感な所ばかりを刺激されて、ディアーナは大きく躰を撓らせた。
「いやぁ。。。。もう。。。。だめですのぉ。。。っ」
「もう少し我慢しなきゃ駄目だよ。」
何処か楽しむようにセイリオスがそう言い放つとディアーナは力なくいやいやと頭を振る、が、そんな抵抗が聞き届けられる筈もない。夜の彼は、日中の優しい兄ではないのだ。
ディアーナの蜜壺から指を抜き取ると、今度は濡れ滴り落ちる其処へ舌を這わせる。びくんと少女の体が痙攣し、一段と大きな喘ぎが漏れる。女官が起きてきては
まずいと、ディアーナは慌てて自らの口を塞いだ。その姿が余りに愛らしく、セイリオスは彼女の手を取り払うと、口付けを落とし、そのままゆっくりと彼自身を
埋めて行った。
「あぁっ!!!!!!!」
一段と大きな喘ぎが紡がれるが、それは直にセイリオスによって塞がれる。そして、彼女の頬から髪を、優しく撫ぜて、痛みを和らげる様にしながら、ゆっくりと
動きを開始させた。
「うぅ。。。。あんっ。。。はぁっ。。。」
瞳を涙で揺らつかせ、喘ぐディアーナの姿は、酷く淫乱で、射精欲を誘う。そろそろ自分も限界かと感じたセイリオスは、その侭
彼女の中に自らを解き放った。
「あぁぁっ。。。。。」
一際大きく泣くと、ディアーナはその侭自らの意識を手放した。その寝顔を、愛しそうに眺めてから、セイリオスは自分の疲れきった体を引き摺り、
脱ぎ去った衣装を再び羽織った。このまま、攫って逃げてしまいたい程に可憐で、あどけない面。だけど、それができるぐらいなら当の昔にしていた。。。。
諦めようにも、一度覚えてしまった少女の肌は、身を離す度に耐えがたい虚無感となって彼を襲う。もう既にどうしようもない程溺れている事は解っていた。
寝乱れるディアーナの髪や服を整えてから、セイリオスは静かに部屋を去った。
女神に愛された大地に日が昇ろうとしていた。
淡い夜の望みを刹那で消し去る程の眩い陽光と共に。