with you.



「ふぅ。。。。。。」
「殿下、どうなされたのですか?」
今日何度か目のため息を吐くセイリオスを怪訝に思い、ダリス潜入の報告をしていたシルフィスは尋ねた。
「いや、なんでもないよ。続けてくれ。」
いつもの様に素早く微笑むセイリオスだが、その笑顔には疲労がありありと浮かんでいる。どんなに大量の仕事をもなんなくとこなす彼が 之ほどまでに精神を奪われる事と言えば只一つしかない。シルフィスは思い切って口を開いた。
「あの。。。ディアーナ姫に何かあったのですか?」
ぴくりとセイリオスが反応する。
「何故そんな事を聞くんだい?」
「殿下の様子が変な時は大抵姫が原因なので。。。。」
彼女にしては驚く程大胆に意見を述べたシルフィスのその強い眼差しをセイリオスは暫く見詰めると、やがて小さくため息を吐いた。
「君には適わないな。。。。ディアーナがダリスに嫁ぐ事になった。。。それだけだよ。」
「なっそんな!!!!」
シルフィスとて予想できていなかった状況ではない。ダリスに潜入した彼女だけに、今のクラインでは戦力的に勝てない事を十分に理解していた。だが、それでも 納得できなかった。まさか彼が最愛の妹を敵国に嫁まがいの人質として嫁がせるとは。。。。。そして、シルフィスとメイだけが気づいている事実が更にシルフィスに重くのしかかる。ディアーナはセイリオを愛している 。兄としてではなく、一人の男として。
「姫は。。。。姫はなんと言っているのですか!!??」
「快く理解してくれたよ。」
そう答え、セイリオスは何処となく自嘲めいた表情を浮かべた。そう、ディアーナは驚くほど素直に受け入れたのだ。それが更に彼を言いようのない気持ちにさせる。 泣き叫び、嫌悪の眼差しを向けられた方がどれほど良かった事か。
「そんな。。。。。。。。姫は。。。。。姫は殿下の事を愛してらっしゃるのですよ!!??」
言ってはならない事だと解っていながら、耐えられずにシルフィスは叫んだ。セイリオスがゆっくりと彼女に視線をやる。 その瞳の輝きに、ぞくりとする程の怒りを感じ取り、シルフィスはたじろいだ。
「冗談でもそういう事は言うものではないよ。」
明らかに逆鱗している皇太子の様子に、シルフィスは小さくすみません。。。と謝るしかなかった。納得いかない。。。。彼女とてディアーナをとても大切に 思っているのだから。だが、身分の無い自分に何が言えよう。自分ができる事といえば、ダリスの近状を確認し、報告する事ぐらいだ。シルフィスは 自分の無力さを恨んだ。
「お二人さん、わりーけどちょっと邪魔するぜ?」
突然、背後から声がし、不意を付かれた二人は驚いて振り向いた。そこには、何時もと違い、真剣な表情をしたシオンが立っていて、何かが起こった事を 悟らせる。
「なんだ?シオン。。。。。」
いささか緊張気味にセイリオスが尋ねると、シオンは小さくため息を吐いた。
「あんまりお前には言いたくないんだがな。。。。姫さんがいなくなった。」
「「なっ!!!!」」
二人は一斉に声を上げるが、シオンは直も淡々と話を続ける。
「正確にはまだ帰ってないって言った方が正しいかもしれねーな。朝お忍びに出た所を目撃した女官もいる。。。。。っ待て!セイル!!何処に行く気だ!?」
シオンの話を聞き終わらぬ内に駆け出したセイリオスの前に立ちはだかり、シオンは鋭利な声で尋ねた。もっとも、彼の場合脅迫に近いのだが。
「聞かなくても解ってるんだろう?」
「あぁ、解ってるな。でも、お前も解ってんだろ?俺がそんな事許す訳ねーってな。後は俺に任せて、皇太子は大人しく仕事に戻りな。」
大臣が聞けば無礼極まりないと叫びだしそうな台詞を吐き、シオンは執務室を出ようとしたが、不意に扉のところで立ち止まり、振り返る。
「なぁ?お前、姫さんに話したんだろ?姫さん嫌がってたか?」
「いや、。。。。快く受け入れてくれたよ。」
シルフィスの時と同じ様に答えている自分を少し可笑しく思いながらセイリオスが答えると、シオンはすぅ。。。っと瞳を細めた。
「ふーん。。。。。お前って思ってたより馬鹿だな。」
皇太子に信じられないような言葉を吐き、その場をさるシオン。深緑のマントが風に靡く。残されたシルフィスもなんだか居心地が悪くなり、 失礼します。。。とだけ言うと、セイリオスの執務室を後にした。
「馬鹿か。。。。。。確かにそうかもしれないね。」
自嘲気味に笑うと、セイリオスは机に置かれた書類の束に目をやった。椅子に座りなおし、それらに目を通す。。。が、 頭に浮かぶのは桃色の小さな姫君ばかりで。。。。


お兄さま〜。お暇とれましたの〜?嬉しいですわ〜。一緒にお話してくださいまし。

そう言って嬉しそうに笑う。

海ってとーっても広くて、蒼いんですのよ。まるでお兄様みたいですわね。

そう言って瞳を輝かせて。

ふみゅ〜。。。。。私、お勉強なんて嫌いですわ!!。。。。でも、お兄様がそう仰るなら頑張りますの。

そう言って少し照れた様に自分を見つめる。

お兄さま、お兄さま、お兄さま、

大好きですの〜〜

「ディアーナ。。。。。。」
そう小さく呟いて、セイリオスはくしゃりと髪を掻き上げた。あまりに切ないその行動は、まるで彼の感情を表している様で。
ディアーナが、兄様と、そう呼ぶたびに、自分はどれだけ救われた事だろう。全てが無機質で冷たい世界で、彼女の声だけが凍てついた氷河を溶かす鍵。 蝋燭の灯火よりも小さく、太陽よりも強い、彼女だけが持つ光。だけど、だからこそ苦しいのだ。信頼しきった笑顔を向ける彼女に、自分の感情が ばれてしまう事が。自分の醜い感情が、ディアーナの笑顔を曇らせてしまったら。。。。彼女の笑顔が消えたら、自分は生きては行けないから。
どれほどそうしていたのか、ふと、セイリオスはゆっくりと顔を上げた。窓の外に目をやると、そこは混沌の暗闇で

。。。。。シオンからの連絡は無い。
ディアーナは見つかっていない。


セイリオスはゆっくりと衣装棚の方に歩みよると、何時も自分がお忍びに来ている服を取り出し、それに着替えた。 もし、自分もお忍びをしているなどとディアーナにばれたら、講義の嵐に違いない。。。などとそんな事を考えていると、ふと思考が途切れる。
今行ってはいけない。
自分は皇太子なのだから。
ディアーナに必要以上に執着してはいけない。
ディアーナはもう直で嫁ぐ身なのだから。

そして。。。。。。。。







イケバ、モウ、モドレナイ。









そんな恐ろしい直感がセイリオスの脳裏を駆け巡った。なんの根拠もなく、只の考え過ぎと言えばそれまでだが、それは まるで頑固たる事実の如き強さを持ってセイリオスの心を締め付けた。でも、体は所詮正直な物。これ以上じっと待っている事など彼にはできなかった。女官にばれない様にそっと 裏口を使うと、セイリオスは城下町へと飛び出した。

◆-----------------------------◆


「にゃぁ。。。。にゃぁ。」
小さな泣き声に、ディアーナは空ろげな瞳を開いた。瞬時に目に入ってきたのは、揺れる木々の陰と、うっすらと見えるダークブルーの空。 驚いて彼女は体を起こしたが、直に自分に何が起こったのか思い出すと、そっと胸をなでおろした。
「私。。。。。何時の間に眠ってしまったのかしら?」
猫に向かって尋ねてみるが、小さな生き物はその深紫の瞳で彼女を見詰め返すだけで、ディアーナはそっと足に手を伸ばし、立とうとするが、又もや 走った激痛に仕方なしに不時着する事になる。小さくため息を吐くと、ディアーナは再び空を見上げた。
「私。。。。。。今日はもう帰れそうもありませんわ。夜の森は危ないんですのよ?貴方は、もうお帰りなさいな。」
「にゃぁにゃあ。」
「私の心配をして下さいますの?。。。。大丈夫ですわ。。。。。それに、此処で死んでしまっても悔いはありませんもの。。。なんて言ったら お兄様に叱られてしまいますわね。。。。」
その笑顔はあまりに儚くて、何時もの彼女を知っている者たちが見たらなんと言っただろう。それでも行こうとしない子猫に、ディアーナは 小さくため息を吐くと、祈願する様に、その小さな体を芝生の上に下ろした。
「お願いですから、行って下さいませ。此処は危ないですわ。。。」
子猫は、暫くディアーナを見詰めていたが、やがてゆっくりと方向を変えると、森の出口へと向かって走り出した。微かな白い影が、視界から 消えるまで見詰めると、ディアーナは改めて見の周りを見回してみる。それはあまりにも静かで、木々が擦れる音が悲鳴にも似た音を作り出し、 言いようの無い恐怖をディアーナに与えた。聞かない様に耳を塞いでも、深い闇の冷たさが余計身に染みるだけで。
(。。。。。。っ。。。。。。セイル。。。。)
無意識の内に呼んでしまった名前にはっと気づき、涙が流れた。呼んで何になるというのか、第一、 自分にはもう呼ぶ資格など無いと言うのに。。。


◆-----------------------------◆


セイリオスはもう人気の無くなった城下町を探し周っていた。もう既に警備兵が探した後かもしれない。自分は今、酷く皇太子らしくない事をしているのだとは解っていた。けれども、 走る事を止めてしまえば、狂おしい程の虚無感に襲われるから。。。。。。。


何処にいるんだ。。。。ディアーナ。。。。。

断腸の思いでそう呟いた彼の目の前を、不意に何かが横切った。それは、ほんの刹那の動きだったが、まるで誘われる様に、セイリオスはその軌跡を追った。

猫。。。。。。?

それは真っ白な猫だった。。。まぎれもない、なんの変哲もない小動物。。。。である筈、そんな物に構っている暇は今の自分にはない筈。。。なのだが、 月光の所為か、純白の毛並は白銀色に光輝き、最愛の彼女と同じ色をした深い紫の瞳が、幻惑的で目が逸らせない。

なんだ。。。。。?

そう思った矢先に、白銀のそれは、小さく嘶くと、再び身を翻した。暗い闇夜に、溶け込む事のない純白が、遠ざかりながら、着いて来いと誘っている様に思えて、 セイリオスは僅かに躊躇いながらも、その後を追った。


何をしているかは自分でも解らない。
月に魅了されたのか。。。
エーべの誘いか。。。。

ざわざわ。。。。。
ざわざわざわ。。。。。

木々の鳴き声が、酷くなった気がする。 怒っているのか、それとも何かを知らせようとしてくれているのか。。。。 暗闇の中で、ディアーナは小さく身震いして、己の身をいっそう強く抱き締めた。 いっそ気絶できたら幸せだったかもしれないのに。。。気絶して、お兄様の夢を見て。。。。そのまま目覚めなくても良いと 願えたなら。。。。。




ガサリッ





一際大きな音に、ディアーナはびくりと体を振るわせた。とうとう魔物に見つかってしまったのだろうか。。。。怖い。。。見たくない。。。。。 でも。。。。。。おそるおそる顔を上げる。泣いてしまいそうで、緩んだ涙腺の向こうから浮かび上がった姿に、ディアーナは思わず口を塞いだ。


「ディアーナ。。。。。。」



おにい。。。。さま。。。。。?

目の前にいる人物は、確かに愛する兄であった。来ている服は普段からは連想できない程に乏しい物だったが、それでも彼女が、彼を見間違える筈などない。 でも、何故、兄が今此処にいるのか。。。。もしくは、魔物の作りだした幻像なのか。。。。。。

でも。。。。。

でも。。。。。。

どちらでも良かった。只、抱き締めて欲しくて、そのぬくもりを感じたくて、ディアーナは目の前の愛しい姿に向かって腕を伸ばした。



蒼銀の神が、風に揺れる。
手を伸ばして、指で掬い取り、絡めて。。。。。
きつく、きつく抱き締めあった。
体が一つになってしまいそうな程に、
身も、心も溶けてしまいそうな程に。。。。



「。。。。。セイル。。。。。。」
このまま、消えてしまいたかった。。。。朝日なんて見たくない。王女様には太陽が良く似合うと、誰に言われても、 この腕が離れてしまうぐらいだったら死んでしまった方が良い。。。。。たとえ、王女失格と言われようとも、そう思う事を止める事はできなかった。 そして、それは彼も同じ。

王としての任務を捨ててでも、誇りと道徳をすべて失ってでも。。。。。

手に入れたい。。。。

たった一人の少女。。。。。。

。。。。。。何よりも愛しているから。。。。。。



「ディアーナ。。。。。」

泣いている様な声だった。彼女が無事でいてくれた事が本当に嬉しくて、 そして愛しくて。

「お兄様。。。。どうして此処に?」
「お前を探しに来たんだよ。。。。まったく、あまり心配掛けさせないでおくれ。」

腕の中の少女が、潤んだ瞳で、自分を見上げる。

ぞくりと背中が波打った。


闇の所為か?


目が、自然と少女の唇をなぞり、上下に揺れる胸へと落とされる。伝わる鼓動も、体温も。。。。 飲み込まれそうなそれからしきりに目を逸らし、セイリオスはやっとの事で声を絞り出した。。。少しだけ、震えてしまったかもしれない。

「ごめんなさいですの。。。。お兄様。。。。。木に登っていたら。。。誤って落ちてしまったのですわ。」
「一国の姫が、木登りなんて。。。まったく、お前の家庭教師たちに同情するよ。」

ディアーナの、幼い言い訳に、何処か安著しながら、彼はふわりと彼女を抱え上げた。そんな行動にさえ、ディアーナは、真赤になってしまい、 暗闇で表情が読み取られない事を祈りながら、彼の胸に顔を埋める。


このまま帰ったら、朝がきて。。。。
お説教を聴いて。。。。

それから。。。。?


それから、自分はダリスに向かうのだ。。。。明日でなくても、近い将来。 大好きな友人とも、この国とも別れて。。。そんな事は良いのだ。自分が役に立てる事といえばこれくらいしかない。 そして、兄には何時しか恋人ができて。。。。


大好きな友達でもある黄金の髪の少女が脳裏に浮かんだ。

さわさわさわ。。。。。


木々のざわめきが、一段と大きくなる。まるで、大地が彼女に何かを教えようとしているかの様に。 闇夜は人の心に影を落とすと言う。たとえ、それがどんなに純白な心であろうとも。。。。。。

最後の我がままを。。。。。

今なら、言っても許されますかしら?

今なら、ざわめきが、掻き消してくださいますかしら?


「帰りたく。。。。。ありませんの。。。お兄様。。。」



ざわめきが止んだ。




「ディアーナ。。。。。」
声が震えているのが自分でも解る。。。。何故?
他愛のない我がままだと、軽く叱って、受け流して。。。そうすれば良い物を。 すべての空間から切り離された様に静かな闇の中で、できない自分がいた。

「私。。。戻りたくありませんわっ!!他の方の所になど、嫁ぎたくありませんっ。。。愛しておりますの。。。。セイル。。。。。」

すべての時間が止まった気がした。どんなに。。。。。。どんなにその言葉を聞きたいと願った事か。。。。何時だって尤も大切だった少女、 それでも自分は何時しか皇太子と言う職務に縛られて行き、すべては彼女と一緒にいたいが為。兄として自分をしたってくれる妹を、どんなに 狂おしい気持ちで。。。。愛しく見詰めてきた事か。

「いけない事とは解っておりましたわ。。。でも、女神様に咎められても。。。駄目なんですの。。。。お兄様以外考えられません。。。 例え血が繋がっていたとしても。。。。お兄様が好きで。。。。好きで。。。。私を。。。救ってくださいまし。。。お兄様、今此処で、私を妹以外には なんとも思っていないと。。。。。おっしゃってくださいまし。。。。」

涙に濡れた瞳。。。だが、それは酷く強い意志をもって真っ直ぐに彼を見詰めていた。


とさり。。。。。。。


小さな音を立てて、彼女の体が、芝生の上に下ろされる。そして、その上に覆い被さる影。

「私も。。。。愛しているよ。。ディアーナ。。。。たとえ。。。。私が、本当の王子でなくとも。。。。王家に、死んだ幼い王子の身代わりに 立てられた子だとしても。。。お前は、私を愛してくれるかい?」

突然の告白に、ディアーナの瞳が大きく見開かれる。激しい驚愕よりも、喜びが胸を絞めている事に、酷く罪悪感を覚えながらも、 彼女はゆっくりと頷いき、そして微笑んだ。



「もちろんですわ。お兄様。。。。。」
「セイルだ。。。。」
「セイ。。。ル。。。。。んっ。。。。」


影が一つに重なる。交わされた口付けは、優しく、激しく。静寂な空間に、僅かな水音を響かせた。

「ディアーナ。。。。私と、行くかい?」

答えは、聞かれるまでもないと、少女は心底幸せそうに微笑む。


その日、クラインから王女と、皇太子の姿が消えた。。。。。


そして一年後。



「今ごろどーしてるかな。あの二人。」
照りつける太陽の中、横わらに立つ金髪の少女に尋ねたのは、異世界から来た少女、メイ。 ダリス戦争で、大活躍をした後に、結局この国に残る事にしたらしい。。。。今では、彼女の恋人でもあるキールと、 城下町でラボを開いている。

「そうですね。。。。幸せになってくれてると良いのですが。」
問い掛けられたシルフィスは、何処となく切なそうに微笑んだ。本当ならば、此処で、二人の愛したこの国で、幸せになってもらいたかったのに。。。
「あの二人なら平気だろう。姫さまはおてんばだが、殿下はしっかりしているし。」
「そうだな。。。心配する事はないだろう。姫様たちの散策願いは、近衛騎士団の中でも、適当に流すようにしてある。」

彼女らの傍らに立つキールと、レオにスも、宥めるように話し掛けた。

「そーそー。たまには俺の心配もしてほしーわな。あの後一番始末書にこまった人間はどなたさんでしたっけ?」

「「「「シオン!!!!!」」」

行き成り現れた蒼色の魔道師に、驚く二人の少女と、それに対して露骨に嫌な顔をする青年二人。

「おいおい、そんな嫌な顔すんなって。人の女にまで手ーだしませんって。」
((どーだか。))

内心どつきながらも、彼がダリス戦争と、行方不明になった二人の後始末を一人で手がけていた事は嘘ではない。メイ曰く、日ごろ遊んでいるのだから、 とーぜん。。。。なのだが、それでも、彼の行動力は崇拝に値する物であった。

「まぁ、上手くやってんだろ?セイルの奴。この国よりも姫さんを選んだぐらいだし?」
「「「「「シオン!!!」」」」」
「ははは。じゃーな。お邪魔虫は退散するぜ。」



そう言うと、彼はひらりと身を返した。一体何しに来たんだか。。。。と思わずにいられない四人を残して。


あの日、姫さんを選ばなかったら。。。。。俺が貰っちまうつもりだったんだがなぁ。。。。
「にゃぁ。。。。。」



肩掛けの中から、現れた小さな生き物は、あの夜、彼女が助けた子猫。ディアーナの気持ちも、セイルの気持ちも知っていたから。 なんとかせずにはいられなかったのだ。彼女の笑顔が好きだったから。


「まぁーったく。。。俺もとんんだお人よしだねぇ。。。」


大きく背伸びをして、マントを翻す。

大地に風が吹く。

どこまでも、どこにでも。



たとえ、遠く離れていても、心は繋がっていると信じたいと、 彼らを愛していた人々は心から思った。



お幸せに。。。。。。。




END.




コメント:

安っぽい。。。。殿下と姫っと言えばもっとこう深い物でなければならないのにぃぃぃーーー!!(><。)
もう某は切腹です。(T▽T)ノ許せ!<命令形かい!あぁ。。。。。。でも、やっぱり好きだわぁ。。。。兄妹物!(><。)途中で裏行きそうになったのは秘密です。(爆)