恋ではないけれど。





尤も、あの男を傷つけられる存在を探して。
只、それだけの為に、君に近づいたのに。

何時の間にか、その唇から紡がれる答えに、魅了されていた。
まるで、先の見えない冒険に出るような。
そんな昂揚感を呼び起こす、不思議な少女。


「あなたの話しは、眠いわ。」
「時間の、むだよ。」
「くだらない用なら、帰って。」

にべも無い辛辣な台詞を吐きながらも、答えを弾き出す瞬間、 その手の星など比べ物にならない程、眩い光を放つ瞳。
それが見たくて、何度も難解な問いをぶつけた。

可愛い賢者さん。今日は、どんなお話をしようか?


そう言って押し掛ける度、嫌そうな顔を隠そうともせず逃げ去る少女を、 無理矢理腕の中に捕まえて。

「しょーがない大人ね。シリウスは。」

猫の様に抵抗するのは一瞬の事で、やがて観念しては、呆れたような眼差しを向けてくる。 子供らしい動作も、大人びた表情も、全てが、愛らしい少女。

どんな嘘にもけして惑わされない。そんな賢さをもっていると。

何時の間にか、思い込んでいたのかもしれない。


そうでは無いと知ったのは、



男の尤も愚かしい嘘を、少女が見抜けなかった瞬間。

魔法の傷に見える訳はない、その傷を。魔法による物だと言った。
既に逆境に置かれていた魔法院の位置を、より険悪化させる為に。
魔法院の彼女に、見抜けぬ筈はなかったそれを、少女はあっさりと信じた。


「そう・・・そんなことをしても、だれも幸せにはならないのに・・・ひどい人がいるものね。」



どんな蔑みの言葉よりも、傷ついた。

そして、態とそう言ったのかと、少女の顔を覗き込んで、
その一点の曇りもない瞳を見た時。
解ってしまったのだ。


どんな賢い答えも、愚かしい答えも。

君は、只、思った事を口にしていただけなんだね。


「わたしは・・・わたしよ。」


不意に、少女がそう言っていた事を、思い出す。

どうして、懺悔の様だと思ったのか。
どうして、嘘偽りを口にするたびに、見破られていると思ったのか。

気付いていたのは、彼女ではなく、自分自身。

それは、鏡の様な、少女の心の映った、己の姿だったのだ。



あぁ、本当に、なんと言う少女なのか。


恋ではないけれど・・・。

ましてや、愛でもないけれど。


小さな少女が、心の中で、特別な位置を占める様になった、瞬間。




コメント:

うわっ、すんごい駄作。(汗)個人的謎の一つであるシリアクイベントを、勝手に解釈(笑)でもどう考えてもおかしいじゃないですか。 一番鋭いアクアが、ヒロインの中で、只一人見抜けないんですよっ!?しかも魔法院出身なのにっ!!。ってな訳で、 アクアちゃんって、好きな人は無償で信じるタイプじゃないですか。ヨハン先生とかヨハン先生とか・・・(爆) なので、その頃には既にシリウス様を好きになってたんじゃないかと思います。くそうっ!可愛すぎるぜっ!アクアちゃんっ!! 愛してるーーーー!!!!<落着け>