魂のある場所
ー「あっ・・・雪だ・・・
何度目かな?・・・シリウス」ー
今日、私はまた二人でクリスマスを迎えた
結局ヴィネアは羽根を得ようとはしなかった
あれほど羽根が欲しいと言っていたのに
此処から出たいと言っていたのに
こんな窮屈な所なのに
それ以上に私を選んでくれた
(嬉しかった)
私の心は凍りついたままだったのに・・・
永遠に動き出さないと思っていたのに・・・
彼女が天界に行こうとした時、悲鳴を上げていた
ーもう、彼女には会えないー
彼女が一旦帰ってきた時、嬉しかったがそれ以上に辛く感じた
ー君は此処にいてはいけないー
今日、彼女が私を選んだことで、私の心の氷は
完全に融けた、止まり続けていたものが動き出す
ー私はただの臆病者だったー
「シリウス・・・どうしたの?」
「ヴィネア・・・君の事を考えていた」
「ほ・・・ぇ・・・・?」
「君の、君への感謝、君と共に過ごした今までの時間
・・・・そして・・・君への思い・・・
愛してるよ」
「し・・・シリウス・・」
「私の思い・・・受け止めてくれるかい?」
彼女は真っ赤な顔で、静かに頷いた
行為の内容を想像したのではなく
多分、私の告白で赤くなったのだろう
人間は結ばれる相手が決まっているという
前世でも来世でも今世で夫婦になったものは深い繋がりがある
もしかしたら、元々魂が一つだったからかもしれない
神話にこんな話がある
人間は元々一つの体に頭が二つ、手足が四本ずつあったという
しかし人間は一人分に引き裂かれた
お互いに相手を探し見つけたら離れまいと必死に体を繋げる
今の私達の行為だ
「まっ・・・いた・・・」
出来るだけ苦痛にならないようにしたがやはり辛いようだ
「ヴィネア、大丈夫だよ・・・」
そういってその華奢な体を抱きしめる
お互いの体温が伝わる
それで安心したのかそれ以上苦痛を訴えなかった
行為が終わってヴィネアの方はぐったりしている
「こんな・・・こと・・・・するんだ」
「そういえば、ちゃんと教えていなかったな」
「はっ・・はずかしかったよ〜・・・あんな」
「嫌だったか?」
「・・・・はずかしかっただけ・・あとちょっと痛かったかな
・・・でも」
「でも?」
「シリウスだから嫌じゃないよ」
「そうか・・・」
その言葉を終えてヴィネアは眠りだした
ヴィネアの寝顔を眺めながら自分のことについて考えた
門番
それは実は苦痛などではなく
人間と人間界と交われない彼女のような存在と
ただ一人の相手の人間を結びつけるためなのかもしてない
初代も二代目もそんな相手と結ばれたのかもしれない
神はそれを見通して私を門番にしたのだろう
ヴィネア
君に私は翼を与えることはできない
しかし私はこれからの未来を照らす光にはなれるだろう
そして永遠と呼べる時が終わったら
今度は魂まで一つになろう
■FIN■ |